• 2021.1.29
  • 介護保険

介護保険制度のお話

稲葉 晴一 稲葉 晴一

介護保険制度

日本は世界に誇る長寿国です。

喜ばしい一方、介護が必要になることも多いです。

介護保険制度の認定者は65歳以上の約7人に1人、75歳以上では約4人に1人となっています。

また介護サービス利用率は男性が約3割に比べて、女性が約7割と女性の方が高くなっています。

 

介護保険の自己負担割合と支給限度額

介護サービスは要介護認定を受けて要支援1~要介護5のいずれかに認定された人が、1カ月あたりの支給限度額の1~3割(所得により異なる)の自己負担で利用ができます。

限度額を超えると差額も自己負担となります。

 

(例)78歳、要介護2、1割負担相当の所得で1カ月220,000円の介護サービスを利用した場合

197,050円までの分は1割負担で、残り22,950円も自己負担となります。

197,050×0.1+(220,000-197,050)=42,655

合計42,655円が自己負担となります。

 

「在宅サービスの支給限度額(1ヵ月あたり)」

要介護度支給限度額
要支援150,320円
要支援2105,310円
要介護1167,650円
要介護2197,050円
要介護3270,480円
要介護4309,380円
要介護5362,170円

 

高額介護サービス費

介護保険の自己負担が2割、3割の人や、家族に複数の要介護者がいる場合には、高額介護サービス費の対象になる事があります。

これは「介護サービスの支給限度額内」の「自己負担額(世帯合算を含む)」の1カ月の合計額が自己負担限度額を超えたときは、超えた分が払い戻される制度です。

 

「高額介護サービス費の上限額※2.3割負担の人でも、月額では上限があります」

所得区分自己負担限度額(月額)
現役並み所得者44,400円(世帯)
一般44,400円(世帯)
住民税非課税世帯24,600円(世帯)
年金収入80万円以下等15,000円(個人)
生活保護受給者等15,000円(個人)

 

(例)所得区分が一般の夫婦世帯、自己負担額が夫は32,000円、妻が26,000円の場合

支払う額:世帯合計58,000円→高額介護サービス費申請により13,600円の払い戻し(58,000円-44,400円=13,600円)

 

高額医療合算介護サービス費制度

高齢になると、医療費も介護費も両方とも負担することになる人は少なくありません。

こういった場合には、高額医療合算介護サービス費制度が利用できます。

こちらは、同じ医療保険に所属する世帯員の8月~翌年7月の「医療費の自己負担額(高額療養費適用後)」と、「介護サービス費の自己負担額(高額介護サービス費適用後)」の合計額が自己負担限度額を超えた場合に、超えた分が払い戻されるという制度になります。

例えば夫婦とともに、国民健康保険、健康保険、後期高齢者医療制度など、同じ医療保険制度に加入していれば合算されますが、夫が後期高齢者医療制度、妻は国民健康保険の場合には夫婦別々に合算します。

 

「高額医療合算介護サービス費」

70歳未満を含む世帯 70歳以上のみの世帯 
所得区分自己負担限度額所得区分自己負担限度額
標準報酬月額83万円以上
総所得901万円超
212万円標準報酬月額83万円以上
課税所得690万円以上
212万円
標準報酬月額53万円~79万円
総所得600万円超~901万円以下
141万円標準報酬月額53万円~79万円
課税所得380万~690万円未満
141万円
標準報酬月額28万円~50万円
総所得210万円超~600万円以下
67万円標準報酬月額28万円~50万円
課税所得145万~380万円未満
67万円
標準報酬月額26万円以下
総所得210万円以下等
60万円標準報酬月額26万円以下
課税所得145万円未満等
56万円
低所得者
住民税非課税世帯
34万円住民税非課税世帯
住民税非課税世帯
(所得が一定以下)
31万円
19万円※

※公的介護保険の自己負担がある人が世帯内に複数いる場合は31万円

 

まとめ

このように、医療費や介護の費用が高額になった場合には、様々な制度を利用することで負担を軽減することができます。

さらに確定申告の際に、「医療費控除」や「障害者控除」を計上することで、本人や家族の税負担を軽減できます。

制度利用には自分で申請をしないといけないものもありますので、自治体の窓口や税務署で相談することをおすすめいたします。

※介護保険制度は40歳未満は対象外です。さらに65歳未満は特定の疾病を原因とする介護状態のみが介護保険の給付対象となります。

この記事を書いたスタッフ

稲葉 晴一

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